この原理をひっくり返すとサイフォンというものになります。

間欠泉というものがありますが、その構造は図のようです(本当に「図」は説明が楽です Fig.93に再掲予定)。

これを応用したのが、タンタロスの盃です。ギリシアの伝説的調理人タンタロスは、とんでもない食材を使った料理を神々に出してしまいます。罰として、今でも「タンタロスの地獄」という個室で苦しんでいます。飲もうとすると水が逃げてしまう。食べようと思うと果物が逃げる。それが特別待遇の内容です。

こうした異様な料理については、中国春秋の斉の桓公にも供されたという記録もあるようです。人間の精神と神の?の狭間に挑戦したのでしょうか。

このカップ、理科の実験で、本当に使われたのかどうかはわかりません。テーブルが大洪水になったはずですから。